温度計センサーと言っても、普通に壁に掛かっているような寒暖計と何が異なるのか、同じものではないのかと思う人もいるかもしれません。確かに両者は共通する部分もありますが、温度計センサーと言うと、一般的には人が目で見て温度を把握するための装置ではなく、何か別の機器や機械が人の手を介することなく自動的に温度情報を得て制御に用いるためのものを指すことが普通です。このように文章で書くと、何か極めて複雑で難しい機器のように思われるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。私たちの生活にごく身近なところでも多くの温度計センサーが用いられているのです。
このような機器を別の切り口で見ますと、要するに温度によって自動的にオンやオフを切り替えることが求められるものと言うこともできます。これで具体的な機器にどういうものがあるか見えてきたのではないでしょうか。例えばエアコンが挙げられます。遥かに過去のエアコンは、オンやオフを全て人の手で操作しなければならなかったかもしれませんが、最近のものでは、予め室温を設定しておきさえすれば、自動的に運転してくれます。
これが可能なのは、エアコンの内部に室温を把握できる装置があって、その情報と事前設定した目標温度情報の差から運転を制御しているからに他なりません。まさに温度計センサーが重要な働きをしているわけです。これと原理的には全く同じ動きをしているものに冷蔵庫も挙げられます。