中華料理店や洋食店などの飲食店やケーキやお菓子などを製造販売するお菓子屋さんやパン屋さんは、準備や対策はできたでしょうか。2020年6月1日に食品衛生法で義務付けられたHACCP導入義務付けにより、食品衛生管理体制の可視化やトラブル発生時の対応手順書などの策定が義務付けられました。1年の猶予期間が設けられているため、実際の運用開始は2021年の6月1日になりますが、少なくともそれまでの間には策定を終えて置かなければなりません。食品衛生法では罰則は定められていませんが、保健所の指導が入る可能性が高く、都道府県や市町村の条例によっては営業許可証の更新不可や罰金の可能性も否定できません。
HACCP義務化の対象は、50人以上の従業員やスタッフの居る企業に限られていますが、50人未満の企業であってもHACCPの規定である7原則12手順による衛生管理体制の構築が求められています。そんなHACCP義務化により、地方自治体が定めた認証制度が注目されるようになりました。東京都や北海道、宮城県や福井県など他がさだめる地域HACCP認証では、50人以上300人未満の中小企業でも取得しやすくなっており、取引先や消費者からの信頼を得るための重要な要素となっています。いずれも自治体内で営業許可を持っている施設や給食センター、食品製造業や飲食店、チェーン店などが対象にしており、取得すると認証マークを利用できます。
もし認証制度で困っているなら、地域認証制度を利用してはいかがでしょうか。自治体によっては定期セミナーや個別指導なども対応しているため、利用することをおすすめします。